自動車なら僕の マニアックな奴で許してよ

日本車の云々を吐き出す中学三年生

良くも悪くもデザインの大切さを教えてくれる Z11キューブ&キューブキュービック

いうまでもないが、自動車においてデザインというのは非常に重要である。親しみやすく、機能性にあふれたデザインのクルマや、今までにはなかった斬新なデザインなどは万人受けしやすく、少々不便だったり、斬新すぎると商業的に失敗してしまう。

この、自動車のデザインにおける成功と失敗を同時に味わったと思える車種がある。

Z11型キューブと、その派生車種であるキューブキュービックである。今回は、この2台について紹介したい。 

キューブキュービックは以前も取り上げていたが、今回改めて紹介する。

Z11型キューブ

2002年10月、 既に大ヒット車種となっていたキューブはZ11型にモデルチェンジ。テールランプは従来の縦型からリアバンパー内蔵の横型となり、パーキングブレーキは、先代ではハンドレバー式であったが、このモデルより足踏み式が採用された。四輪駆動車はプロペラシャフト、トランスファが不要な「e-4WD」システムを搭載。パワーウインドウとキーレスエントリーは全車標準装備となった。*1

このように、先代から大幅な進化を遂げたZ11キューブだが、最も注目すべきがこの独特な外観。左右非対称ボディと角をイメージした個性的なデザインや、後付けではない一体感のあるワイドフェンダーなどが話題を呼び、マーチに続き大ヒット車になったのだった。また、1回目のマイナーチェンジではフロントグリルの穴を正方形から菱形へ変更したりウインカーランプが丸形となったりと、ユーザーを飽きさせないように、おもしろさを追求したのも良いポイントとなっている。

2006年に期間限定で受注生産された「+CONRAN」

キューブキュービック

一方こちらは2003年9月に追加された派生車種のキューブキュービック排気量は通常のキューブと変わらない1,400ccだが、3列シートで7人乗りという斬新なデザインが話題となった。

しかし、全長は通常のキューブとほとんど変わらず、フロントグリルやリアエンブレム、リアドアの長さ以外に見分けられる部分はほとんどなかった。また、3列目のシートは居住空間がほとんどなく、微妙な1台となってしまった。ミニバンだと見分けやすいように全長を長くして3列目の居住空間を広くすれば、シエンタなんかに対抗できたかもしれない..

さいごに

結果的に、商業的な成功を収めたのはキューブのみだが、現在は2台ともコアなマニアから認知され、どちらも人気となっている。

「万人受けするデザイン」には条件があるが、マニアには、どんなにチャレンジングなデザインでも愛されるのだということも、Z11キューブとキューブキュービックから知れるのだった。